炭と鉄

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「血と骨」って映画があったな。そういえば。

で、前回の続きです。

なんでキャンプは忙しいのか、そしてそれが醍醐味なのか。

キャンプが忙しいのは、すべて自分で用意しなければいけないからです。雨風をしのぐ場所も、食事も、暖を取るのも、寝床を準備するのも、そして、最後に片付けるのも、すべて自分がやらねばならないわけですね。もちろんそこに、事実上無限に湧いてくる電力、ガス、水道などは存在しないし、しっかりした寝床を作るだけの時間も資材(担げる、運べるという範囲において)も限られており、その中でこなせばならないという制約があるわけです。

で、そうなると、工夫するしかない。寒かったら手元にあるビニールシートで風除けを作ったり、焚火の材料を集めてきたり、熱を反射する石やアルミホイルを竈に加えたりする必要があります。手元の材料で何が一番おいしく、かつ、手早くできるのかを考えて、調理をしないとひもじい思いもします。寒い(あるいは暑い)思いをせずに一晩眠るには、今何が一番効果的なのか、必死に考える必要があります。一つの行動が結果を生み、それがまた次の行動へのきっかけとなる、というような連鎖が、次々に起こります。2手先、3手先を読みながら行動を起こす必要もあります。例えばですが、食事をとるだけならばガスでお湯を沸かしてカップラーメンでも食べれば済むのですが、同時に暖を取るには焚火の方がいい。熱源としての焚火を活用するなら、直接そこに置ける器具で調理をし、何なら熾火である程度の量のお湯を沸かして、湯たんぽにしたら、寝るとき寒い思いをしなくて済む。それにはどの程度の量の薪が必要で、火を起こすにはどんな道具があるべきで、というような計算をしつつ、準備や買い出しをする必要もある。持ち運べる資材の物量も予算も限りがある中で、さあ。

あらゆる選択があり、制限もあり、その中で選んだ行動がすぐに結果となって、わかりやすい形(ごはんがマズいとか、寝床があったかいとか、撤収が面倒だとか)のフィードバックになって帰ってくる。そこに他人も介在しないから、すべてが自分とシステム(この場合は自然だったり、ある種の場)との間で発生する。

こんな面白いことありますかってことです。

日々面倒で結果の曖昧になりがちな、組織人としての仕事をしている身からすると、このシンプルさ、アクションに対するフィードバックの速さはある種の理想でもあると思うわけです。

まあ、要約させて頂くならば、仕事はめんどくさいと。

それでは、また。

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